食肉情報
食肉についての情報等を随時更新していきます。
※減塩品と言ってもただ単に塩を減らしただけでは美味しくできません。
塩には色々な働きがあり、食品の美味しさを引き出す力もあります。
健康志向の時代の流れの中で、減塩は必須の事項で
家庭での調理の際に、減塩調味料に切り替える等色々工夫されている事かと思います。
そんな時代の流れの中で私達工房でも、ソーセージ ハム
ベーコンの減塩に取り組みました。
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ハムソーセージ、ベーコンは欧州で誕生の時代から
もう何百年、いやもっと昔から「保存食として誕生」
して利用されてきました。
「燻製」「乾燥」そして「塩漬け」は魚介類、畜肉の保存とは
切り離せない大事な発明であり、生活の「糧」でもあったわけです。
欧州の伝統から保存を目的にしたハムベーコンソーセージは「塩辛い」
のが当たり前の事でした。
欧州の何百年の歴史をと比べると日本の一般家庭にハム、ソーセージが
登場し始めたのは、「わずか60年前」位のものです、まづお肉やさんに
冷蔵庫が入り、家庭に三種の神器の一つ冷蔵庫が登場した時からです。
本当はその時に「塩辛い塩漬け」はその目的の「保存」という役目を終えたのです。
しかし、食の伝統とは頑固なもので、保存の役目を終えた「塩辛い塩漬け」の
ハムベーコンが今でも欧州の市場には普通に出回っており、時たま日本の
旅行者が現地の伝統的なハムソーセージを食べると、塩辛くって食べれなっかった
という話を聞きます。
ちょうど日本でも高齢者が「昔の塩鮭」はおいしかったと「塩がざらざらのった」
塩辛い塩鮭を懐かしむのと同じかなーーと思います。
そうかと言って塩を減らしただけでは、美味しいハムベーコン、ソーセージは
作れません。現在の「甘塩の鮭」が「昔の塩サケ」の味化がしないのと同じです。
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そこで私達はソーセージには牛肉を加え味にコクと深みをだしたり
ベーコンにはドイツの岩塩(ミネラルが多い)アルペンザルツを使ったり、
ハムは国産豚のもも肉を、沖縄の塩ヨネマースで長時間熟成させて、
肉本来が持つアミノ酸を醸成したりします。
ハム、ベーコンの両品とも漬け込みの塩の量は、減らしておりません。
美味しさを引き出すにどうしても必要な塩の量があるんです。
そこで次は流水を使って、塩を抜きます。
ここで従来の倍の時間をかけて、塩味を薄くします。
高価な塩を使って、長時間熟成した肉を、水道水の流水の中で
更に倍の時間かけて塩を抜き減塩します。
美味しく減塩すると言う事は、なかなか大変な事です。
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今回のドイツソーセージ「ヴィナーヴルスト」につきましては
約30年前に入手したドイツのマイスター養成学校のレシピーを使用して
私たちはソーセージ作りを始めました。
そのレシピーには「挽き肉1sに対して、ソーセージ用塩漬剤24gを加えて…」
とあります、かなり塩辛いドイツの伝統的なソーセージです。
私達は少しづつ塩分を減らし、今回は
「挽き肉1sに対して、ソーセージ用塩漬剤16gを加えて…」
作りました。16g/24g=ドイツレシピーから約30%減塩したことになります。
減塩しても美味しさを損なわないように、牛肉を加えたり、水分を減らしたり
色々な工夫をしております。
その他のソーセージにつきましても現在1kgの挽き肉に対して「18g」
の塩漬剤の使用まで減塩が進んでいます。
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減塩のために手間ひまかけますが、「お値段は変わりません」
美味しさは変えずに、お値段も据え置きで、一生懸命減塩品に
挑戦いたしました、この「心意気をぜひ味わってみて」下さい。
ドイツハム工房 oyakata 笠井 穎
charcuterie?
シャルキュトリー、フランス語ですが聞きなれない、舌を噛みそうな
言葉ですね。(^^♪
〈ソムリエ〉とか〈パテシエ〉と言う言葉も数年前までは、この
シャルキュトリーと同じく初めて出会った単語ですね。
もうじき〈シャルキュテェ〉と言う言葉が、いっぱい登場する時が
来るかもしれません。
簡単に言うと〈ソムリエさん〉ワインに精通した人、
〈パテシエさん〉は洋菓子に精通した人、〈シャルキュテエ〉さんは
シャルキュトリーを作る人、つまり食肉加工品に精通した人と言う事です。
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シャルキュトリーは、フランス語のchair(肉)とcuite(火を入れる)が語源だそうです。
15世紀ころに職業として確立しました。
イタリアではsalumeria〈サルメリア〉、ドイツではmetzgerei〈メッツゲライ〉と
呼ばれています。
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食肉加工品と一口に言っても、ハム、ソーセージが日本では代表的
なものですが、それ以外に「パテ」や「テリーヌ」「ゼリー寄せ」
等々色々なものがります。
これらは、ワインやシャンパンと相性が良く一流レストランから
バルまで家庭を含めてヨーロッパでは定番料理といえましょう。
また軽い食味とお洒落な飾りつけは、女性の人気を集めています。
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お肉をそのまま焼いて食べる、(ステーキ)や(焼き肉)(ハンバーグ)といった
ストレートなお肉の楽しみ方から、手間暇をかけた高級食肉加工品をワインや
高級ビール、シャンパン、冷酒で楽しむ時代が日本にもやってきたようです。
海外でも話題の和食も、寿司、蕎麦、天ぷらと言った単一食のメニューと
手間暇が評価される割烹料理の世界があるように、シャルキュトリーも
ワインとともにフランスの食文化を誇るメニューに昇華してきたようですね。
自由化で美味しワインも沢山はいてくると思います、合わせてランスの食文化
も一緒に取り入れていきたいものですね。
Kmeatではそのご紹介とお手伝いをさせて頂きます。